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ふりこのように

最近、少しは、意識してくれているのかな?とちょっとずつ、思えるようになって来た。
ああでもまだ油断は禁物。
だってうっかり喜んだりすると、途端に奈落の底に突き落とされるから。

慎重に、でも、確実に、距離をつめてきたはずなんだ。
強引に奪ったり、追い詰めたりしたら、きっと逃げられてしまうだろうから。
信頼されている先輩、というポジションは確立してるつもりだから、そろそろもう一歩、近寄ってもいいのかな。

「破廉恥です!」と言われない程度のスキンシップをはかる。
危ないからとさりげなく手を取ってみたり、肩を抱いて誘導してみたり。
「あ、ありがとうございます」と顔を赤くしてうつむいたりされると、つい嬉しくなってしまって。
でもその直後に、「さすが敦賀さん、エスコート慣れしてますよね」なんてさらりと言われて、がっくりくる。

「お弁当、作ってきたんです!」と手渡されると、その特別扱いにうっかり舞い上がる。
で、「社さんに、敦賀さんが最近ロケ弁に手をつけないって泣きつかれちゃったので」と種明かしされる。
まあそうだよね。いやでもそれでも、気にかけてくれてるってことなんだろうと再浮上。

はあ。君は無意識で、無自覚で、無邪気で。
でもその言動ひとつで、俺の気持ちはあっちに行ったりこっちに行ったり。いいように操作されてしまうんだ。

俺ばかり、一喜一憂しているのも悔しくて、ついつい意地悪を言ってみたり、意味深なことをささやいてみたりしてしまう。赤くなったり青くなったり反応してくれる君が可愛くて愛しくて、結局そのリアクションに揺さぶられてるのは俺なんだ。

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