SkipSkip Box

新年の願い


あけましておめでとうございます!!!
今年も、よろしくお願いいたします。

新年ネタ、実は大みそかの時間をかいくぐってダンナの目をかいくぐってバタバタと書きあげております。ので、推敲しきれていません。
新年1つめがこんな感じで申し訳ありませんが、今年も遊びに来ていただけると嬉しいです。
よろしくおねがいいたしまする~~~~~~。






『あけましておめでとう、最上さん』
「あけましておめでとうございます!今年も、不出来な後輩ですが、よろしくお願いいたします」
『そんな…こちらこそ、今年もよろしく』

年が明けると同時の、まさに新年最初の挨拶は、尊敬する先輩俳優との電話越しのものだった。
電話がかかってきたのはほんの15分前。某歌合戦の応援要員としてついさっきまで画面に映っていたはずの敦賀さんの名前が携帯のディスプレイに表示されていたので本当にびっくりしてしまったけど、電話の向こう側が騒がしいから終わってすぐ電話をくれたのだと思う。

『年明け直前はなかなか携帯がつながらないから、ちょっと早いけど』
どうしたのか尋ねた私に対して、新年最初の挨拶がしたいから、と言ってくれた敦賀さん。わざわざ新年の挨拶のために電話をかけてきてくれたなんて、と胸がドキドキしてしまう。そのまま、敦賀さんに挨拶をするような声や移動する足音が聞こえながらのたわいない会話。しばらくすると急に静かになったから、楽屋に戻ってきたのだと分かった。

「年末ぎりぎりまでお仕事お疲れ様です」
『ありがとう。でも、忙しいのもありがたいことだと思わないといけないよね。最上さんも夕方まで仕事だったんだろう?』
「はい。でも私は今日はそれだけでしたし、明日もお休みです」
『俺もさすがに明日はオフだな。』
電話の向こうの声は軽く笑っている。そうか、敦賀さん元日はオフなんだ…。

誰かとどこかに行くのかしら、なんて考えてしまったことを気づかれないように、言葉を選んでみた。
「じゃあ、明日は1日ゆっくりできますね」
『そうだね…久しぶりだからゆっくりしようかな。最上さんは明日は…っと、そろそろカウントダウンだね』
それから二人でカウントダウンをして、密かにガッツポーズをしてしまうくらい嬉しい、でも少しくすぐったい、新年の挨拶になった。

新年のお決まりの挨拶が済んだところで敦賀さんが話題を戻す。
『最上さんは明日、じゃなくて今日か。どこかに出かけたりするの?』
「いいえ、何も決めてないんです。今日午前中にお節を作ったので明日はそれを大将と女将さんと食べて、あとは予定は何も…」
『お節作ったの?』
「はい!あ、私もお手伝いしたんですけど、大将が作ったのですごく美味しいんですよ!」
『それは…羨ましいね。ここ数年、まともにお節を食べた記憶なんてないからなあ』
「えええっ?そうなんですか?」
『そんなに驚くことかな?年末年始、仕事してることの方が多いからね。なかなか落ち着いてはね』

私は少し考え込んでしまった。あわよくば、なんて…少しは思っていた。
「じゃあ…少しですけど、お届けしましょうか?」
『え?』
電話の向こうから敦賀さんの驚いた声が聞こえてきたので、慌てて言い訳をしてしまった。
「あ、いやあの、お節ってちょっとずつ作れないから、結構な量があるんです。お裾分けできそうなんですけど…すみません、ご迷惑ですよね」
『いや、迷惑なんてことはないんだけど、さすがに届けてもらうのは悪いよ』
「別に予定もありませんし、私は全然構いませんよ…でも、せっかくおくつろぎのところをお邪魔するのも逆に申し訳ないですよね。すみません、忘れてください」

『あ、いや最上さん、ちょっと待って!』
出過ぎた真似を、と慌てて自分の言ったことを否定したら、逆に敦賀さんに慌てた声を出されてしまって思わず黙る。すると、何かを考えていたのかしばしの沈黙の後、電話の向こうから少し楽しそうな声が聞こえた。
『じゃあ、図々しくて申し訳ないんだけど、俺が取りに行ってもいいかな?』

思ってもみなかった提案にびっくりして声が上ずってしまう。
「ええええっ?そんな、折角のお休みに申し訳ないですよ!」
『折角のお休みなのはお互い様だよ…それに、お節を分けてもらうのは俺の方だ。俺が取りに行くのが普通じゃない?』
敦賀さんの声からは少し意地悪げに笑っている気配が伝わってくる。う、と言葉に詰まっていると、さらに続けて敦賀さんが提案をしてきた。
『代わりと言っては何だけど、朝早くてもいいかな?そして、そっちに取りに行ったら、ちょっとうちまで付き合ってほしいんだ。もちろんちゃんと帰りも送るから』
よく分からないけど何か都合があるんだろう、と了承したら、本当に朝早い時間を指定されて驚いてしまった。でも仕事じゃないのに敦賀さんに会える口実が出来たのが嬉しくて、多少の無理でも受け入れてしまうのが自分でも不思議になる。
おやすみなさいの挨拶をして携帯を閉じると、押さえようもなく頬が緩んでしまった。ほわんと胸が温かくなったけど、急に気がついて慌てて自分の部屋を飛び出した。女将さんに、お節をお裾分けする話をしなくちゃ!


翌朝、指定された6時にお店の外に出ると、まだ夜明け前で暗い中、ちょうど見慣れたスポーツカーが目の前に止まるところだった。
「おはよう、最上さん。朝早くにごめんね」
窓がスルスルと開いて、眩しい敦賀さんの笑顔が見える。あああ、今年初の神々笑顔だわ…。ふと、仕事以外で敦賀さんに今年初めて会うのが自分かもしれないと思うと、急にドキドキしてきてしまった。
促されるまま車の助手席に乗り、敦賀さんのマンションへの道をたどる。道はがらがらで、あっという間に車はマンションの駐車場へと滑り込んだ。
「よかった。少し時間に余裕があるみたいだ」
そう笑顔で言いながら敦賀さんは私を部屋まで連れて行った。

「コートは脱がないでそのままで」
そう言われて不思議に思いながらそのままの格好で玄関をはいり、廊下をたどって向かった先は…敦賀さんの寝室?
敦賀さんはベッドの横の窓を開けてベランダに出た。広いベランダの向こう側には…だいぶ白みかけた空。ビルの谷間が明るくなり始めている。
「もしかして…」
思わず声に出しながら敦賀さんに近づくと、敦賀さんはふっと笑って私の顔を見た。

「そう。君と…初日の出を見たいなって思って…天気もよさそうだったしね」
「うわぁ…ありがとうございます。ここからだと、綺麗に見えそうですね!」
嬉しくなってしまって敦賀さんの顔を見上げたら、とても優しい温かい瞳が見下ろしていた。言葉も出ずに、息すらできずにその瞳に釘づけになる。しばらく見つめあってしまったら、敦賀さんの大きな手がそっと私の頬に添えられた。

「うん…ここから、君と一緒に見たら、すごく綺麗だろうなって思って…きっとそうやって新しい年がスタートできたら、いい年になりそうだなって思ってね」
「あ‥りがとう…ございます…」
混乱した頭のまま、なぜかお礼の言葉が口から出てきてしまった。
「お礼を言うのはこっちだよ。こんな早い時間だったのに、一緒に来てくれてありがとう」
頬に当てられた親指に、少し力が入ったような気がした。一度頬をなでたその手がふっと離れていく。温かさが急に失われて寂しいと思う間もなく、声が降ってきた。

「ほら、そろそろみたいだ」
言われて目を向ければ、先ほどよりもっと空が明るくなってきている。赤くなった顔を隠すように、少し大きな声を出した。
「あ!あの辺ですね、太陽が出てくるの!ふふ、ここは少し高いから、地上よりちょっと早く初日の出が見えますね!」
そうだね、と笑う声を聞きながら、お互いの腕が触れる距離で見た初日の出は、きっと一生忘れない。

来年もまた、こうして一緒に並んで初日の出を見られますように…
そんな想いをそっと眩しい太陽に向かってお願いした。





そのあと一緒にお節食べてお雑煮食べて楽しいお正月ー!だと、いいですよね!
キョコちゃんと蓮様が幸せになる年でありますようにー!

関連記事

PageTop
 

コメントコメント


管理者にだけ表示を許可する